チヌ(クロダイ)を釣ろう 1

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対象魚別実戦編

チヌ(クロダイ)を釣ろう

ジリジリと暑い夏。太陽がカンカンに照りつける日中の釣りは体力的にも厳しいものがあります。

そこで今回は夏場の波止釣りの秘策。「電気ウキ釣りで狙うチヌ」を紹介しましょう。

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関西近郊における各堤防ではこの時期、チヌを狙った半夜釣りが最もポピュラー。夕涼みを兼ねたこの釣法はまさにお手軽で、ポケットに500円のエサ代を忍ばせていれば竿出し可能です。

この釣りは夕まずめの時合い(日暮れ時)にあわせて出かけるため、日焼けが気になるレディーや体力のないお年よりにも安心。今夏、初心者にもダイナミックな魚信を味わっていただけるチャンス!

ターゲットの紹介

磯釣りの対象魚として有名なチヌはその強烈な引き味から「いぶし銀」や「ブラックファイター」として多くの釣り人から親しまれています。関西で「チヌ」、関東では「クロダイ」と呼ばれ、20センチまでの幼魚は「チンタ」や「ババタレ」と称されています。

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「チヌの海」として有名な大阪湾では魚影がすこぶる濃く、関東や名古屋方面からもたくさんの釣り人が訪れるほど。

食性はカニやエビなどの甲殻類をはじめ、

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青イソメやマムシ(岩イソメ)といった虫エサ類、

はたまた最近では缶詰のコーン(トウモロコシ)などでも釣れるほどの悪食ぶり。

青イソメ

マムシ2

コーン

釣期は3月~11月がベストシーズン。ここ数年における大阪湾では、ほぼ年中釣れるようになってきました。(厳寒期には越冬ホイントとなるテトラポット付近を狙う)

 

波止で釣れるチヌは大きく分けて2種類、「マチヌ」と

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尻ビレや尾ビレが黄色い「キビレチヌ」。

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奥まった港の堤防や汽水域ではキビレチヌがよく釣れるようです。双方とも各ヒレ部分が鋭くとがっているため、魚をつかむときには注意が必要。

 

料理法は、塩焼きやそぎ身のしゃぶしゃぶ、頭部などのアラ部分はお吸い物や味噌汁にすればいいダシが取れます。ただし、よどんだ内湾や排水口などのある釣り場(水質が悪いポイント)で釣れたチヌは泥臭く、食することはあまりお勧めできません。

堤防からチヌを狙うにはここ近年「落としこみ釣り」が主流。

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とはいえ、夏の時期には半夜で狙う「電気ウキ釣り」も有効です。

難しい道具立てもいらず、初心者にも最適な釣り方です。

電気ウキ①

この釣りではチヌの他、メバル、スズキ、ガシラ、タチウオなど多彩な魚種が釣れることも楽しみ。

電気ウキの明かりが波間へと潜行していく瞬間、釣り人のボルテージは最高潮。思わぬ大物のヒットにハリスをブッちぎられる場面もしばしば訪れます。これぞ半夜釣りならでわの醍醐味。ハラハラドキドキ感あふれる内容は、まさに阪神タイガースの試合展開同様です。それでは、半夜で狙うチヌ釣りにチャレンジしてみましょう。

 

 

~持参するタックル(道具)の確認~

4.5~5.4メートルの磯竿

ハネ釣り同様、竿の長さについては4.5メートルを基準に選択します。

海面まで高さがあるポイントやテトラポット周りから竿を出す場合には長めの5.4メートル。

竿の太さはいずれも1号、1.5号、2号のいずれかの太さでオーケーです。

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釣り具店で購入する際には「波止用のチヌ竿」といっていただければ分かります。お金に余裕のある方は、穂先への糸絡みが少ないインターラインロッドがお勧め。

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小型スピニングリール

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3~4号糸が100~150メートル前後巻けるもの。

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~仕掛け・小物類・服装~

小型電気ウキ(予備電池必携)

半夜釣りでは電気ウキが必携。ほとんどの釣り人がナショナルから発売されている小型電気ウキを使用しています。(500~1000円程度)このウキは「リチウム電池」(2本セットで300円程度)と呼ばれる超小型バッテリーを使用。オモリ負荷は1号程度のものを選ぶとよいでしょう。また、ウキのトップにケミホタルがセットできるものでも構いません。電気ウキ・ケミホタルとも、発光カラーは「レッド」と「グリーン」の2種類。レッドカラーは見やすいが目が疲れる。グリーンカラーは見にくいが目にやさしいといった。どちらも一長一短があります。

電気ウキ①

リチウム電池

 

スナップサルカン

遊動ウキ仕掛けを作るための連結金具。ウキの足(管)部分に取り付けます。

 

チヌ針の2~3号を使用します。

 

ハリス

1.5~2号ハリスを持参。水切れのよいフロロカーボン素材がお勧め。

道糸とハリス

 

クッションゴム付オモリ

大型の獲物が掛かる場合を想定し、クッションゴム付オモリの1号を持参します。

 

モツレン棒

第一精工から発売されている「モツレン棒」は、ゴムカンとプラスチックのヨウジがセットになっているので便利。手に入らない場合は、ツマヨウジの軸とゴムカンにて代用しても構いません。モツレン棒はウキとハリスを絡ませないための小物です。

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ウキ止め糸

遊動ウキを指定したタナで止めるために使います。

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道糸の磨耗により摩擦力が弱ってくるとタナがズレてくるため、釣行ごとに取り替えるのが万全です。

 

シモリ玉・シモリウキ

遊動ウキをウキ止め糸部分に停止させるために使います。穴の小さい小々~小サイズがよい。

 

ヘッドランプまたは懐中電灯(予備電池必携)

夜釣りのマナー(周囲の釣り人の迷惑とならないよう)として、堤防上を歩く場合の足元や仕掛けのセット及びエサ付け時など、明かりは必要な時にだけ照射するように心がけましょう。

チヌは極端に明かりを嫌うため、海面を照らすことはご法度。また、夏場では明かりをつけたままにしておくと、すぐに蚊が寄ってきますよ!

 

玉アミ(タモ)

海面まで高さのある堤防などから竿を出す場合を考え、5メートル前後のものを持参します。

 

青イソメまたはマムシ(岩イソメ)

チヌを狙う場合、半夜では何といっても2種類の虫エサ。これらは夜の海中で発光するため、チヌには絶好のアピールとなります。

波止釣りの万能エサと言われる「青イソメ」は海中での動きもよく、安価であることから一番のお勧め。2~3時間の半夜釣りでは500円もあれば充分です。

青イソメ

一方、臭気漂う体汁が魅力の「マムシ(岩イソメ)」は、チヌの食欲をたまらなくそそります。大阪府泉南方面では地元で掘れた「地マムシ」が特に有効。少し高価なエサとなるため、1000円単位で販売されているところが多いようです。

マムシ(岩イソメ)

 

 

その他

クーラー(魚を持ち帰る場合)

携帯電話

ストリンガー

タオル

ハサミ

プライヤー

ファーストエイドキット(バンドエイド・消毒液等)

雨具

虫よプレーなども必要。

 

~半夜釣りでの服装~

暑い夏場とはいえ、Tシャツに短パンでの釣行はダメ。半夜釣りでは、長袖シャツに長ズボンが基本となります。(いずれも涼しいコットン生地がよいでしょう)夜は突然冷え込んで来る場合もあるため、ウインドブレーカー等も持参した方がよさそうです。足元もサンダルはダメ。裏底のしっかりした滑りにくいものを履いていくこと。

それから、肌の露出した部分には「虫よけスプレー」を散布しておくことも忘れずに。

また、「ズボンはジーンズではだめなの?」といった質問をされる方もおられます。これについては海中へ転落した場合、吸水したジーンズ素材によって足が硬直し動きがとれなくなることからあまりお勧めできません。

嘘だと思う方は一度ジーンズを履いたまま腰まで浸かり、実験してみて下さい。

次回は、半夜釣りでの仕掛けなどを紹介していく予定です。