第17回 波止で釣れる魚たち(4)

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<第17回目の波止釣り講座も、前回に引き続き、波止で釣れる代表的な魚たちを紹介していきたいと思います。

今回は、主に投げ釣りの対象魚やタコ・イカなど、波止釣りでは一風変わった釣り物もご紹介させていただきます。

ワカシ・イナダ
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ハマチ5

この魚も、スズキ同様、ワカシ(ツバス)→イナダ(ハマチ)→ワラサ(メジロ)→ブリと、成長するごとに呼び名が変わる出世魚です。()内は、関西方面の呼び名です。船釣りで狙う場合が多いようですが、秋になれば港の周辺にまで回遊してきますので、波止からでも充分に釣るチャンスはあります。活きたアジやイワシを使ったノマセ釣り、もしくは、オキアミを使ったカゴ釣りなどで狙いますが、アタリ、ハズレのムラが大きい魚ですので、根気よくトライして下さい。また、最近では、ルアーで狙う釣り人も増えて波止から釣れるサイズは、40センチまでの「ワカシ」・「イナダ」と呼ばれるものがほとんどです。

掛かれば一気に突っ走るため、興奮すること、まちがいなしです。
方言:アオ・アオイオ・シロバラ・マルゴ・バチ・ワカナ
釣れる時期:11月~4月
波止でのポイント:波止の先端付近や一文字波止など潮通しの良い場所
エサ:アジ・イワシ・オキアミ
仕掛け:ノマセ釣り・カゴ釣り・ルアー釣り
難易度:釣りにくい(朝、夕の一瞬の時合い(回遊の瞬間)を逃さない

カレイ
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カレイには、たくさんの種類がいますが、釣りの対象魚となるのは、「マコガレイ」と「イシガレイ」と呼ばれているものです。いずれも、波止や砂浜からの投げ釣りで狙います。11月~12月には、湾奥の浅場や港内まで接岸し、産卵に備え、エサを荒食いします。そして、産卵後の3月~4月に再び浅場へと接岸し、体力回復のためにエサを活発に追うようになります。この時期に釣れるカレイを俗に、「花見カレイ」と呼んでいます。

投げ釣りで釣れる「マコガレイ」は、大型でも40センチ程度ですが、「イシガレイ」は50センチオーバーのサイズが釣れることもあります。いずれも、潮の流れが速い場所で大型が釣れる実績があるようです。
カレイは、淡白で白身、とてもおいしい魚です。
方言:マコガレイ-アカガレイ・アマガレ・カシラクロ・ホソクチ・マコイシガレイ-イシモチガレ・エシガレイ・セエタ
釣れる時期:11月~4月
波止でのポイント:港の航路筋など(海底が砂泥地であること)
エサ:青イソメ・岩イソメ(マムシ)・ボケ
仕掛け:投げ釣り仕掛け
難易度:比較的釣りやすい

シロギス
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スマートでパール色に輝く「シロギス」は、湾内のボート釣りや投げ釣りで狙います。全国には、この魚だけを専門に狙うキャスター(投げ釣り師)が多数存在し、また、競技会や大会も多く開催されていることから、「シロギス」に対する人気の高さというものがうかがえます。

上級者になると、5~10本程度の針を使った投げ釣り仕掛けでもって、数珠なりに魚を掛けている方もおられます。
ちなみに、30センチを超えるサイズは「ヒジタタキ」とも呼ばれています。
方言:キスゴ・アカギス・カワギス
釣れる時期:5月~10月
波止でのポイント:港の航路筋など(海底が砂泥地であること)
エサ:石ゴカイ(ジャリメ)・青イソメ
仕掛け:投げ釣り
難易度:比較的釣りやすい

ベラ
標準和名は「キュウセン」
キューセン

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日中、照り込むほどによく釣れる、真夏の対象魚です。海底が見えているような非常に浅い場所でも、岩や捨て石、藻さえあれば、まず釣れます。また、夜になると、砂の中にもぐって寝るという、非常に健康的な?魚です。同じベラでも、明るい青緑色をした「青ベラ」と呼ばれるものがオスで、クリーム色の体色に、黒い1本線が描かれているものがメスで「赤ベラ」と呼ばれています。
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口が小さく、すぐにエサをかじり取られるので、小さな針に短く切ったエサを刺すことがコツです。
方言:アオアクジ・スナベロ・モイオ・モバミ・ヨネズ
釣れる時期:5月~10月
波止でのポイント:海底が砂泥地で、岩や藻が点在しているところ
エサ:石ゴカイ(ジャリメ)・青イソメ・シラサエビ
仕掛け:探り釣り・投げ釣り
難易度:釣りやすい

アオリイカ
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アオリイカは、イカの種類の中でも美味で人気が高く、大きなものでは3kg以上にもなります。
餌木」と呼ばれる、イカ釣り専用の純和製ルアーを使った釣り方と、活きたアジやイワシを使ったウキ釣り・ブッコミ釣りで狙うのが主流でイカが掛かれば、道糸を緩めずに一定のスピードでもってリールを巻くことがコツです。強引に巻いてしまうと、身切れして逃がす確率が高くなりままた、取り込む際には、スミを吐き出すので要注意。衣服に着いてしまったら、まず取れませんのでくれぐれもご用心を。
アオリイカは、日没前後の2~3時間が好時合い(狙い目)でしょう。
方言:ミズイカ・モイカ
釣れる時期:4月~6月(産卵期のため大型が狙える)と9月~11月波止でのポイント:海底に岩や藻が多数存在しているところ
エサ:アジ・イワシ
仕掛け:ウキ釣り・ブッコミ釣り・餌木釣り
難易度:釣りにくい

タコ
タコ

夏が近づき水温が上昇してくると、タコの季節が到来します。
波止で釣れるタコは、頭の大きさが握りこぶし程度のものです。
タコは、波止際で、エサとなるカニや貝類を盛んにあさっているようです。
タコ釣りのタックルは、1.5~2メートル程度の専用竿に、小型の両軸受けリールもしくは、スピニングリールを使い、道糸の先に写真の「タコジク」を結ぶだけの簡単な仕掛けです。波止際の底で、タコジクを躍らせているとやがて、ズシッとした重みが伝わってきますので、糸を緩めないよう、一気に高速でリールを巻き上げて下さい。
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「よしっ。タコジグにのった!」と思い、期待しながらリールを巻き上げると、たまに、雑巾やビニール袋が掛かっていて、ガッカリすることもあります。(参考までに…)
方言:マダコ
釣れる時期:6月~8月
波止でのポイント:波止際の底付近
エサ:タコジクやカニなど
仕掛け:タコジグを使用
難易度:釣りやすい

(注)各魚とも釣れる時期は地域により異なります。

以上、4回にわたって波止で釣れる代表的な魚をご紹介してきましたが、これら以外にもさまざまな魚が各地の波止で釣れています。ちなみに、年間を通じて、対象魚の一番豊富な時期は、9月~11月頃になります。