第14回 波止で釣れる魚たち(1)

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第14回目からの波止釣り講座は、波止で釣れる代表的な魚たちを紹介していきたいと思います。

一概に波止釣りといっても時と場合により、初心者の方には想像もできないような大物が釣れたりします。
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毎年、2月初旬に開催されるフイッシングショー大阪での「大阪湾で釣れた魚たち」に出展される魚拓といえば、そりゃ、もうすごいものです。大阪北港、南港、岸和田、神戸港等の波止で釣れた、1メートル近いスズキや50センチを超えるクロダイ(チヌ)などの魚拓がところ狭しと飾ってあります。出展作品の中で、私が最も驚いたのは、60センチほどのマダイの魚拓が貼ってあったことです。

このように内湾における波止でも、年により水温の関係で外洋性の魚(サンマ、スルメイカ、マダイ、サワラなど)が釣れたりすることも有所詮お手軽な波止釣りといえども、近郊にこんな大物がいると分かれば、がぜん期待も膨らみます。しかし、波止釣りでの大物にこだわる方もいれば、アジ、サバ、ハゼなどの小物をはじめ、「何でもいいから釣れたら楽しい」と言われる方もおられます。(特に奥さん、子供連れのファミリーフイッシングの場合)
赤イカ

まさに、波止は魚の宝庫。小物から大物まで、釣りの対象となる魚たちの多くが、僕らのフイッシングステージである「波止」に集まっています。

~アイナメ~
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アイナメ
ぶ厚いクチビルとザラザラした肌が特徴です。テトラや岩礁帯の隙間などに住み着いており、エサが近づいてくるのをジーッと待っています。エサを捕食するとすばやく穴へ戻る習性がある(根魚の特徴)ため、掛けアワセたらすぐに抜き上げるようにしましょう。穴へ潜られてしまうと、いくら引っ張っても出てきません。ナツメ型のオモリを赤く塗った「ブラクリ」という仕掛けを使うと効果的です。
方 言:アイナ・アイメ・アブラメ・アブラコ・アブラウオ・ネウ・ヤスリ
釣れる時期:11月~翌年4月
波止でのポイント:捨て石、岩礁帯、テトラポット付近
エ サ:シラサエビ・青イソメ・岩イソメ(マムシ)・袋イソメなど
仕掛け:ズボ釣り・穴釣り・探り釣り
難易度:釣りやすい(アイナメとよく似た「クジメ」という魚もいます)
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~アコウ~
アコウ

関西方面では高級魚と呼ばれているアコウは夜行性の根魚で、白色の縞模様とダイダイ色の斑点が特徴です。根魚のシーズンは冬が中心となるのに対して、アコウは夏に最盛期を迎えます。この魚は針掛かりすれば、強烈なパワーで一気に根に潜ろうとします。そのため太仕掛けを使い、ヒットすれば強引に巻き上げることがコツです。また、過去に釣れたことのある、実績ポイントを狙うようにして下さい。ちなみに、アコウの食味は最高だということです。
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方 言:キジハタ(正式名です)
釣れる時期:7月~10月
波止でのポイント:捨て石、岩礁帯、テトラポット付近や波止の切れ目など
エ サ:シラサエビ・青イソメなど
仕掛け:ウキ釣り・探り釣り・ブッコミ釣り
難易度:釣りにくい(近年はその数が非常に少なくなってきています)

~アジ~
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波止で釣れるアジは2種類。ひとつは、マアジと呼ばれ、赤っぽい色をしています。もうひとつは、マルアジと呼ばれ、青っぽい色をしています。アジは尾ビレ寄りの側線に、ゼンゴと呼ばれる硬いウロコがあります。尾ビレ側から逆なですると痛いので気を付けて下さい。また、クチビルが薄い魚ですので、掛かった時はゆっくりと巻き上げるようにして下さい。アジは下層を泳いでいるため、底付近を狙うようにして下さい。
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加太港の釣果1
方 言:マアジ…アカアジ・ガツン・ゼンゴ・トッパ・ヒヨッコ
マルアジ…オアジ・ムロウルメ・マムロ
釣れる時期:7月~11月
波止でのポイント:比較的水深のある港の岸壁など
エ サ:アミエビ・オキアミ・シラス
仕掛け:サビキ釣り・ノベ竿(ガイド穴のない竿)を使ったウキ釣り
難易度:非常に釣りやすい(ファミリーフイッシング向き)

~イワシ~
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波止で釣れるイワシは、マイワシ、ウルメイワシ、カタクチイワシの3種類。ちなみに、カタクチイワシの稚魚がシラスと呼ばれているものです。イワシは海に湧くくらい大量に生まれますが、そのほとんどが鳥や魚のエサとなる運命にあります。アジとは対称的に上層を泳いでいるため、鳥にも狙われやすいのです。アジと同様に、掛かればゆっくりと巻き上げるようにして下さい。また、素手でつかむと手がウロコだらけになりますよ!
方 言:マイワシ…ヒラゴ・ヒラゴイワシ・ヒラデ・ヤシ
ウルメイワシ…ウルメ・テッポウ・ドンボ・メグロ
カタクチイワシ…シコ・セグロ・タレクチ・ヒシコ
釣れる時期:4月~11月
波止でのポイント:比較的水深のある港の岸壁など
エ サ:アミエビ・シラス
仕掛け:サビキ釣り
難易度:非常に釣りやすい(ファミリーフイッシング向き)

~ウミタナゴ~
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波が穏やかで、海草が多く茂った岩場に生息しています。ふつうの魚は卵を産みますが、この魚は胎生魚といって3~5㌢ほどの子供を産みます。また、口が小さいので、小型の針を使うようにして下さい。4月~5月には子持ちの大型(25㌢級)が釣れます。
方 言:タナゴ・キンタナゴ・コモチダイ
釣れる時期:11月~翌年5月
波止でのポイント:波の穏やかな岩礁帯や捨て石、テトラポット周りなど
エ サ:石ゴカイ(ジャリメ)・青イソメ・シラサエビ
仕掛け:ウキ釣り
難易度:比較的釣りやすい(地域にもよりますが…)

~カサゴ~
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根魚の代表格として日本全国に生息し、アイナメ同様、岩穴を棲み家としています。ひとつのポイントを集中して狙うよりも、テトラポットの穴や捨て石周りを丹念に探り歩いていくことが釣果をのばすコツです。また、根ガカリするようなポイントでないと釣果は期待できません。煮付けにすれば、おいしい魚です。
方 言:ガシラ・アラカブ・カラコ・ハチメ・マホゴ
釣れる時期:ほぼ年中(水温の下がる12月~2月はよく釣れます)
波止でのポイント:捨て石、岩礁帯、テトラポット付近
エ サ:シラサエビ・オキアミ・青イソメ・魚の切り身など
仕掛け:ズボ釣り(穴釣り)・探り釣り
難易度:釣りやすい

(注)各魚とも釣れる時期は地域により異なります。