実釣レポート40(和歌山県・加太大波止編)

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<釣行当日のデータ>

釣行日:平成12年5月6日(土)

釣り場:和歌山県・加太大波止

天候:晴れ

水温:16°C

潮:中潮

風向:南西

エサ:青イソメ

釣果:ハネ43センチ1匹

ポイント図:別添図をご使用ください。

仕掛け:別添図をご使用ください。

好天に恵まれたゴールデンウィークも終了。みなさんは、青空のもとでおもいっきり竿を振ることができましたか。連休の間はどこの釣り場も人・人・人。高速道路も車で大渋滞。そんな状況ではありましたが、連休の後半にハネを狙って和歌山県の加太港へと行ってまいりました。

この釣り場へのアクセスは車が便利。大阪方面からですと阪和自動車道の「泉南」出口を降り、国道26号線を南へと進みます。そして、岬公園を通過の後、深日ロータリーを右折、「谷川橋交差点」を左折するとやがて小島漁港から大川トンネルへとさしかかります。トンネルを抜け、しばらく海岸線を走ると加太大波止の根元(淡島神社前)へと到着しますで、その前にある有料車場へと車を入れて下さい。(1日500円)加太には、漁協が管理する数ヶ所の駐車場がありますが、土、日、祝日は混雑が予想されます。

電車の場合は、南海本線「和歌山市駅」下車。加太線に乗り換え終点の「加太駅」で下車します。標識に従い、海へ向かって約15分で大波止の根元付近(淡島神社前)へと到着します。

以前にも簡単に紹介させていただいた「加太大波止」ではありますが、加太港の中では一級ポイント。いや、紀北での一級ポイントと呼んでも過言ではありません。目前の友が島にぶちあたる紀淡海峡の激流。これにより波止の先端付近ではタイ、ハマチ、ヒラメ、スズキ、タチウオ、チヌ、カレイなどの大物も続々と登場する実績場。それゆえ、年間を通じて釣り人が絶えることはありません。また、大波止根元付近の内側ではアジ、イワシ、カマスなどが、根元付近外側のテトラ周辺では、メバル、ガシラといった根魚もよく釣れます。大波止は足場がたいへん広いのでファミリーにも人気のある釣り場となっていますが、水深が深く、先端へ行くほど潮の流れは速くなっています。

ちなみに、この波止へ入る際には清掃協力金として200円が徴収されることになっております。

当日の写真を見てもお分かりのとおり、大波止はこれだけの釣り人が訪れるポイント。心無い釣り人もおられるため、地元漁協の人たちもゴミの後片付けには手を焼いているといった始末です。釣り人が出したゴミは釣り人自身が持ち帰るもの。ひとりひとりの心がけが大切で当日は夕方から半夜の時合いを狙うため、午後5時頃に現場へと到着。波止の上は、まさに竿の林。すでに満員札止めの状態です。「大阪ミナミの戎橋筋」はたまた、「原宿の竹下通り」といったところでしところで、写真を見てもらえればお分かりかと思いますが、赤いパラソルを差してレジャーシートの上に何かごっつい物体が横たわっています。この日も夏のような日差しの中、家族連れで来たおばちゃんはグロッキーしてしまったんでしょう。隣ではそのおかあちゃんを放たらかしにしたお父ちゃんと娘が必死で釣っている姿があります。なんともまあ、微笑ましい光景ですなぁ。

それから、堤防の左隅にもなんか家みたいなものが見えるけど・・・。

「誰ですか、堤防の上でテントなんか張ってんのは」数日間寝泊りして釣っていたのかも知れませんね。釣り人にもさまざまな楽しみ方がありますから。

そのような状況下、僕は竿を出せるスペースがないかと、あたりをウロウロしていると、釣り場には心やさしい方がおられました。「兄ちゃん、ここで釣りいよぉ」と、優しそうな紀州弁。恐らく地元の方なのでしょう。「えらいすんません。恐れ入ります」との言葉のもと、ありがたく横に入れさせていただきました。声をかけていただいたおっちゃんに釣り場の状況を聞けば、この堤防では日によってアジが廻ってくるとのこと。そういえば、下津ピアランドや和歌山北港釣り公園などでも、今の時期には珍しく良型のアジが連日あがっています。

早速、「遠投サビキ釣り仕掛けをセットしよう!」と、気持ちがはやりましたがこの時期にアジが回遊していることなど眼中にもなかった僕は、そんな仕掛けなど持って来ているはずもありません。手元には電気ウキ釣り仕掛けをセットした竿1本とタモ。それに小物類をいれたポーチとエサの青イソメです。近くの釣りエサ店でサビキ釣り仕掛けとアミエビを買おうかと考えましたが、雑踏に近い釣り人の中、アジが釣れている気配もなかったので、ハネ狙いオンリーに的を絞って日が暮れるのを待つことにしました。

午後6時になり、かなり日も傾いてきたので竿を伸ばし、太めの青イソメを2匹ほど針にチョン掛けして、仕掛けを振り込みました。とりあえず、ウキ下は2ヒロから始めてみます。

午後7時を迎えて周囲が闇に包まれかけた頃、ようやくハネらしき魚信が確認できました。流れていたウキを止めて誘いをかけた途端、そのトップが「ツン」と押さえられたかと思うと、次の瞬間には「シュシューッ」と2灯式の明かりが暗い海中へと潜行していきます。リールのベイルをおこし、道糸を送り出すと同時にスルスルともっていかれる感じがしたので糸を手に取り大アワセ。

「ビューン」長い磯竿が風を切る音とともにギュンギュンとした手応えが伝わってきました。久しぶりの感触です。魚は右へ左へと突っ走りますが、それほど大きくない様子。

「バシャーッ」数メートル沖で水しぶきが上がりました。僕の竿に掛かっている獲物がジャンプしたみたいです。このアクションから推測してもハネにはまちがいないでしょう。数分間のやりとりの後、タモに納めたのは40センチ程度のハネ。「しかし、なんか口のあたりが変だぞ・・・」よく見ると下アゴの部分が変形しています。掛かったルアーフックを無理やり引きちぎってリリースされたのか、それとも先天性のものなのでしょうか?エサを捕食するのもかなり困難だったのでしょう、魚体もかなりやせ細っているようです。

水質が悪化している都心部の港湾周辺では、時折このような奇形魚が釣れることもあります。よくこのレポートに登場してくれるM井さんも以前、岸和田で尾びれのないメバルを釣り上げたことがあります。メバルは定住性の魚(根魚)とはいえ、どのようにして泳ぎまたエサを捕食していたのでしょうか不思議でなりません。

このハネはメジャーで測ると43センチありました。この後も傷ついた口もとでエサを取るのは困難だろうなと心配しつつ、そっとリリースすることにしました。

結局、完全に日が暮れてからはアタリらしきものもなく、この1匹を最後に納竿。周りではシーバス狙いのルアーマンもビュンビュンとルアーをキャストしていますがノーヒットの様子でした。

今回の釣行ではハネが釣れたうれしさの反面、その気の毒な姿を見てなんだか沈んだ気分のまま、家路をたどった僕なのでありました。

~関西波止釣り情報(和歌山県・加太大波止の現況)~

現在、加太大波止周辺では、サビキ釣りで15~20センチのアジや青イソメを使った電気ウキ釣りでは40~60センチのハネ、手のひらクラスのメバルなどが釣れている様子。

波止の先端付近では、紀州釣りやカゴ釣りで乗っ込みチヌも好調に釣れているようです。型は40センチ前後が中心。